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昔の企画発掘

新作作業をしていて、HDDをあさっていたら2011年に書いた昔の企画テキストを発掘しました。
こんなの書いてたのか……当時は震災ですさまじく大変だったから、多分その合間にメモ書きしてたんでしょうけど、完全に忘れていて、見つけた今になっても当時どのような感じで書いたのか思い出せない……。

と、再利用も出来なさそうなので、ここで公開。
 ――――――――――――――――――――
 子供の頃、俺は違う世界に住んでいた。


 当時の俺は仲のいい友達と4人でグループを作っていた。
 男が2人で女が2人。
 そこにたまに混ざって遊ぶ、俺の妹。

 まだ男女の区別も良くわからなかった時代。
 学校に通う通学路も、放課後の教室も、誰かの家も、全てが俺たちの遊び場だった。


 ある時、誰かが言い出した。

「裏山で肝試しやろう」

 思えばあれが全ての始まり。

 くじ引きをして、一人ずつ山に入っては降りてくる。
 往復でも僅か10分程度の短い道。迷うはずの無い、幼い子供の小さな冒険。

 でも、俺が戻ってきた時、そこには誰も残っていなかった。
 肝試しに準備したロウソクの明かりもなく、真っ暗な所にいるのは、俺だけだった。
 置いていかれた。

 そう思って家に戻る。
 そうして、そこが違う世界だと知った。

 学校では顔も知らないヤツが、今までのアイツらのように話しかけてくる。
 妹の部屋は物置に変わり、誰に聞いても知らないと言う。
 おかしな眼で見られるのに耐えられなくなって、いつしかそれについて問うのを辞めた。

 俺しか知らない4人の顔。
 見慣れないこの世界で、俺だけが覚えていようと誓いながら。


 それから10年。
 教室は朝から転校生のウワサで持ちきりだった。
 綺麗な女の子がやってくるらしい。

 やがて黒板の前に立った彼女を見て、俺は目を疑った。

 そこに居たのは……。


 挨拶を終えた少女が教室の後ろへ通り過ぎる。
 俺の横を通った時、とても懐かしい匂いがした。

「久しぶり、おにいちゃん」

 とても懐かしい音は今でもはっきりと覚えている。

「わたし達を置いていった事、忘れてない」

 優しい色のまま、冷たく響く。

 子供の頃、俺は違う世界に住んでいた。
 今もそこがどこだったのか、思い出せないでいる。
 ――――――――――――――――――――

 多分、「子供の頃にいた世界」と「今の世界」で二つをリンクしながら、進めたかったんだろうなぁ……と思うのですが、当時ここからどのように物語を広げたかったのかは、今も思い出せず……。

 案外、震災があった事に影響を受けて、震災があって酷い目にあった世界(妹や仲間たちがいた世界)と平和な世界(今主人公がいる場所)で対比させたかったのかもしれません。


 ともあれ没の企画は山ほどありますが、完全に発掘と呼べる物を見つけたのが懐かしかったので、ここで紹介でした。
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